日本の世の中には季節によっての「おしごと」があります。
新緑のころには「山椒の実しごと」
梅雨の時期には「梅しごと」
そして、我が家では7月下旬にやってくる「胡蝶蘭しごと」が始まります。
毎年、6月下旬に胡蝶蘭を頂くのですが、最初のころはどうすればよいかわからず、さよならをしていました( ノД`)シクシク…
でも、お友達のSNSでは「昨年の胡蝶蘭が無事に花をつけてくれました」という記事を読み、
「胡蝶蘭は1年草じゃないんだ!!」
と知り、それから胡蝶蘭しごと(胡蝶蘭の植え替え)をするようになりました。
実は胡蝶蘭は家庭で育てるには平均して10年、環境のいい場所だと50年ももつそうです!
胡蝶蘭は高価なお花!
それはさよならするのはもったいない話なのです。
今年も素敵な胡蝶蘭を頂きました!

ということで…

今回は胡蝶蘭しごとと題して、胡蝶蘭の植え替えをご紹介します!
胡蝶蘭の植え替え時期はいつ?
胡蝶蘭の植え替え時期に適しているのは、4月~6月と言われています。
この時期は胡蝶蘭の成長時期だからだそうです。
また、胡蝶蘭の花が咲ききってから植え替えるのがいいそうです。
花がつく前に植え替えを行うと、花がつかなくなってしまう場合があるからなのです。
ただし、胡蝶蘭を頂いたままそのままにしておくと、根腐れを起こしてしまう可能性があるので、とりあえずは花が咲ききってから行いましょう!
また、胡蝶蘭にとって植え替え作業はとても体力がいる作業です。
長持ちさせるためにも、植え替えは3年に一回等、頻繁には行わないようにしましょう。
植え替え作業の前準備
花が咲いていた胡蝶蘭をポットから外す
ちなみに胡蝶蘭の寄せ植えに入っていたものはこのような感じです。

胡蝶蘭は地面で育つ地生ではなく、着生と言って、木や岩、壁などに引っ付いて育ちます。
栄養分をその木などから摂るのではなく、ただ単に、足場として使わせてもらっている感じになります。
ということで、土の中に植わっているのではなく、根がポットの中でたくさん生えてます。
今回この胡蝶蘭はバークと言って、樹皮を粉砕したものを使っています。
このバークも一緒に取り除きます。
取り除いた胡蝶蘭を数日乾かす

胡蝶蘭の扱いが得意な方は、外してからすぐに根っこの処理をされてもいいかと思いますが、まだまだ初心者のぞうままには見極めが難しいですので、数日乾かして、根の状態を観察します。
毎日裏返したりして置き方は変えて乾かしました。
胡蝶蘭の植え替え
今回は5日ほど置きました。

5日前の物と比べるとかなり乾燥しています。
これで残す根の判別がしやすくなりました!
それでは実際に植え替えしていきましょう!
準備するもの
①乾かした胡蝶蘭
②植え込み材(水苔(みずごけ)またはバーク)
③鉢
④鉢底ネット
⑤鉢底石
⑥園芸用ハサミ
⑦ライター
⑧手袋
植え込み材
先ほど胡蝶蘭を乾かすときにちらっと出てきましたが、胡蝶蘭は着生植物の一種なので、植え替えるときも、その環境に近くなるものを選びます。
ちなみに土に植えてしまうと、胡蝶蘭の根が呼吸できなくなるので注意しましょう!
①バーク
バークは樹皮を粉砕したものです。
胡蝶蘭を育てるにはもともとの環境に一番近いと言われています。
【メリット】水はけがよいので、成長が早く、花の輪数も多くなる傾向にあります。
【デメリット】ナメクジといった害虫がつきやすいので対策が必要です。
また、鉢の中の乾燥状態が把握しずらいです。
②水苔(みずごけ)
御湿地帯に生息しているコケ植物の一種です。乾燥したものを使うことが多いです。
先に水で戻しておきましょう。

【メリット】花もちがいいと言われています。
【デメリット】成長が遅く、水苔事態が腐る場合があるので、数年に一回変える必要があります。
鉢
鉢もいろいろありますが、このように選ぶといいです。
・バーク → プラスチック鉢や透明ポット
バークは通気性が良いため、水やりの回数は水苔より多めです。
根の状態がわかりやすいということで、透明ポットで植えるのもいいかもしれません。
・水苔 → 素焼きの鉢
水苔は水分を多く含むので、水を蒸発しやすい素焼きの鉢が適しています。
鉢の淵に濃い茶色などが塗られている「駄温鉢(だおんはち)」があり見た目は似ていますが、こちらは通気性が悪いので、間違えないようにしましょう。
それでは実際に植え替えを行いましょう!
枯れた根を剪定する
剪定には園芸用ハサミを使いますが、ハサミの刃は必ずライターなどで熱処理し、雑菌が入らないようにしましょう。

また、手の菌もつかないように、あれば手袋をするのもいいかもしれません。

下記の状態のものは切っていきます。
・根がカスカスになっているもの
・根の先端が黒くなっているもの
下図のように、途中までは元気そうな根だけど、先端がカスカスになっている場合は、悪い場所のみ切っていきます。
切りすぎると根がなくなってしまう場合があるので注意しましょう。

剪定後の状態です。

かなり切りましたが、元気な根は残せたと思います。
鉢の準備をする
今回は、水苔(ミズゴケ)で植えこむことにしました。
(ナメクジは苦手なので💦)
水苔(ミズゴケ)ニュージーランド産の高級水苔(ミズゴケ)にしました。
鉢は素焼きの鉢です。
ホームセンターの園芸コーナーやおしゃれ100円ショップでも販売されています。
今回は『ナチュラルキッチン アンド』さんで購入しました!


『ナチュラルキッチン アンド』さんでは直径9cmの3号鉢のみの販売なので、大きい胡蝶蘭の株でしたら、ホームセンターなどで、4号鉢(直径12cm)くらいで購入されるといいかもしれません。
それでは鉢を用意し、底に鉢底ネットを敷きます。
鉢底ネットとしても販売されていますが、我が家では、生ごみのメッシュの袋を適当な大きさに切って使っています。
その上に、鉢底石を鉢の1/3~1/4敷きます。

鉢底石は個人的には『きれいな鉢底石』が好きでよく使っています。
今回は準備するのを忘れていたので、100円ショップの鉢底石を使っています。
100円ショップの鉢底石のほうが、少しずっしり重い感じです。
胡蝶蘭に水苔(ミズゴケ)を巻き付けて鉢に入れる
水で戻した水苔(ミズゴケ)はしっかり搾ります。

その後、胡蝶蘭に巻き付けていきます。
剪定すると、株の真ん中が空きやすいので、そこに詰めて、周りの根にも巻き付けていきます。

鉢から胡蝶蘭が抜けないくらいに、鉢の側面にも水苔(ミズゴケ)入れていきましょう。
水苔(ミズゴケ)を巻き付けた胡蝶蘭を素焼きの鉢に入れますが、鉢は胡蝶蘭の株に対して余裕があるよりは小さめのほうがいいです。
大きい鉢だと、水やりで余分に与えてしまい、根腐れを起こす可能性が高いからです。
胡蝶蘭は着生植物なので、根が数本鉢から飛び出しているのは問題はありません。
これで植え替えが完了しました。

注意すること
①水やりは2週間くらい様子を観ましょう。
春夏は水を多く吸収しがちですが、どれくらい必要なのかが分かりづらいのですし、水のあげすぎは根腐れの元ですので、注意が必要です。
ときどき葉に霧吹きをするのは大丈夫です!
②植え替え後に肥料は与えない。
もともと胡蝶蘭は肥料がいらない植物なので、肥料を与えてしまうと株に負担をかけてしまいます。
ある程度落ち着いたら、水溶性の肥料を与えるのはいいかもしれません。
③エアコンの風に注意。
エアコンの風が直接当たらずに、カーテン越しの明るい場所で育てるようにしましょう。
まとめ
今回は胡蝶蘭しごとということで、胡蝶蘭を水苔(ミズゴケ)で植え替える方法をご紹介しました。
もし頂きものの胡蝶蘭があれば、周りの備品は必要ですが、意外と簡単におうちで観葉植物として楽しめますので、試してみられてはいかがでしょうか?
皆様の応援が励みになります!ありがとうございます!

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